歯みがき剤について
★ 歯みがきの際に、市販の歯みがき剤を使っている方は多いと思われます。歯周病予防や、口臭予防、タバコのヤニを落とす、など、様々な効用をうたったものが多種類売られています。値段もピンからキリまで。そして、歯みがき剤を使っている方の場合、もし一日に３回歯みがきをするとしたら、毎回歯みがき剤を使ってますよね？
★ でも、歯みがき剤を使ったからと言って必ずしも歯全体がきれいになる訳ではありません。歯みがき剤は、きれいにするための補助的な効果はありますが、歯ブラシが必要なところにきちんと当たっていなければ無意味なのです。きれいにならないのです。
★ それどころか、そこに含まれる清涼作用のある成分にだまされて、実際にはきれいになっていないのに、きれいになったと錯覚することが多いため、むしろ、使うことによって歯科的に問題を起こすことが多いのです。
★ もう一つの問題は、泡がたくさん出ることです。なぜか日本人は泡がたくさん出る歯みがき剤が好きなのだそうで、市販の歯みがき剤には合成保存料がたくさん含まれています。これは、使った後に口に残るため、口腔内の環境を悪くして口臭を起こりやすい状態にします。だから使わないほうがいいし、もし使ったとしても1日に1回程度で、ごく少量にとどめる必要があります。泡そのものについては、歯が見えなくなってしまうため、歯ブラシがどこに当たっているか、目で確認できない点が問題です。だいたい、口を開けたら唾液と一緒になった歯みがき剤がだらだらこぼれ、顔を上げて鏡を見ることなどできません。
★ また、市販の歯みがき剤には合成保存料が含まれています。保存料自体はそれなりに必要性があるのですが、この合成保存料と、上に書いた合成界面活性剤は、特にアレルギー素因のある方にとって、口腔内の粘膜を荒らし、口臭が起こりやすい状態にする、という点で、使ってはいけないものです。歯みがき剤を使わないと不安だとおっしゃる方もいますが、すっきりした感じになるのはほんの一瞬であって、その後長い時間不快感が続くのです。しかしそれが気にならない方は、もちろん使って構いません。